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実用と実行

オランダの日刊紙”de Volkskrant”で面白い記事を読みました。

Rotterdam in 4 jaar ‘werkloosheidsvrij’

ヨーロッパ一の港湾都市ロッテルダムの助役が明らかにしたところによると、市当局は「ロッテルダムを4年以内に失業から解放する」ということです。

社会民主主義の伝統で失業者に手厚い失業保険を出していたオランダですが、ロッテルダムでは今後、「何らかの形で働かない限り」失業保険をストップするという施策を執るそうです。その仕事の範疇にはもちろん、職業訓練やボランティアも含まれるらしいのですが、以前のように家でボケッとしているだけでは保険を給付しないと言うのです。ちょっと乱暴な話かも知れませんが、「法的には問題ない」そうです。

この不況下でそんなに仕事もないだろうと思いますが、今後は「スーパーマーケットでお客の買った品を袋に詰める」仕事などもカウントし、その仕事からもらえる給料で足りない部分は当局が補うなどの柔軟性を持たせるようです。

市関係者は、「それぞれの能力に合った仕事をできるだけ斡旋したい。ただ、それは彼らにとって理想の仕事であるとは言えない」と言っています。

それでもこういう施策を執るというのは今までのオランダでは考えられなかったことであり、非常に画期的ではないかと思います。

日本でも派遣村の整備を考えるよりも、実践的な職業斡旋と失業保険や給付金の組み合わせを考えた方がいいかも知れません。

それから、もう1つ。

Urk wil alcoholvrije supermarkten

オランダのちょうど中央部にあるフレヴォランド州の小さな漁村ウルクの市長が、「市内にあるスーパーマーケットで酒類を売ることを禁じる」と宣言したのです。

ウルクでは未成年の飲酒が深刻な問題になっているため、国会議員らを招待した市長は、「ウルクでは未成年の飲酒が深刻な問題であるのに国ではそれを取り締まる手段を講じてくれない。ならば、自分たちで実行する」と言っているそうです。

どんなスーパーマーケットでも、ビールとワインは必ず置いてあるお国柄ですから、これがどれだけ有効なのかは分かりません。識者は、「ウルクの子供たちは自分の父親が酔っぱらっていることが日常のことだと思って育っている。これを是正しないといけない」と言っています。

まあ、確かにそこから…という気はしますが、国の法律がどうであれ、その法解釈を柔軟に(あるいは極端に)変更し、街それぞれで独自の施策を打つあたりがオランダ人の実用重視精神と言えるのではないでしょうか。

「これは国の責任」とか、「地方も負担しないと」とか言っている日本とはちょっと違いますね。