ベルギーとEU
昨日、EUの初代大統領が選出されました。イギリスのブレア元首相などビッグネームが取りざたされていましたが、結局のところ、EUのお膝元であるベルギーのファンロンパイ首相が選ばれました。
2008年12月31日に首相となったファンロンパイ氏ですが、その手腕は高く評価されているようです。そして、面白いことに「俳句」をたしなむらしいです。もちろん日本語ではなく、彼の母国語であるフラマン語(オランダ人にとってはオランダ語ですが、フランドルの人にとってはフラマン語です)による「Haiku」ですが。
ベルギーでは、ファンロンパイ氏の選出を歓迎する声がほとんどですが、優秀な首相を失った戸惑いの声も聞こえます。
Belgen trots, maar vrezen terugkeer Leterme als premier
「大統領」と言っても首脳会議の常任議長という職能なのでどこまで手腕を発揮できるかは未知数ですが、大統領は大統領。その名誉ある地位の初代をイギリス、フランス、そしてドイツといった「大国」から選ばずに、EUの優等生ながら小国であるベルギーから選出するあたりはEC以来の伝統と知恵かと思います。
ただ、このファンロンパイ氏、なかなか侮れない存在かも知りません。フランドル地方(フラマン語)とワロニー地方(フランス語)の地域対立が激しいベルギーですが、彼はその中でも言語区域が錯綜しているブリュッセルの出身。小さい頃から2つの言葉と考え方に慣れ親しんで来ました。そのためか調整能力が非常に高く、ベルギー国内の対立感情をうまく緩和させているそうです。
EUが拡大すると同時に各国で深刻化する地域間の対立。そのコントロール方法を熟知しているベルギー人がEUの初代大統領になるのは自然な流れなのかも知れませんね。
